整体でガンは治らない
ガンと言えば日本人の死因として常に名前があがる重篤な病気です。「家族にガンの人がいる」という家庭は非常に多く、日本では一番認知されている病気と言えるでしょう。
ガン治療に関する研究は日に日に進歩していて、効果的な治療法が提唱されるとすぐにニュースになります。このようにガンという病気に対する認知や関心は日本において非常に高いです。
しかしその反面、効果はほとんど見込めないのに、あたかも効果があるかのような宣伝文句を掲げる怪しい治療もあり、そういう療法や施術に心を惹かれてしまう人もいるようです。中には「整体で治る」という人もいるかもしれません。
しかしガンが整体で治ることはありません。少なくとも現時点でそのような科学的根拠はありません。
もし整体で治るのであれば、だれも高額な医療費を払わずに簡単に治せることになるので、いまごと世紀のニュースとして取り上げられているはずです。
ガンの基本的な原因
ガンには様々な種類がありますが、基本的にガンとは体の細胞の遺伝子に異常が起こって命の危険を生じさせる悪性腫瘍のことです。結果やリンパ管などを通って増殖するため、放っておくと被害が拡大します。
がんを治療するには手術、薬物療法、放射線治療が一般的な手法となります。手術では転移している部分を切り取ります。
薬物療法では抗がん剤によってがん細胞を死滅させたり増殖予防をします。放射線治療では放射線照射によってがん細胞を殺します。
このようにがんは細胞レベルの問題のため、骨盤や背骨、関節などに働きかける整体とは分野が違うものと言えます。
諸症状の緩和や軽減は期待できる
ガンそのものをなくすことはできないとしても、体の不調に伴う諸症状を緩和したり軽減することに整体が役立つ可能性はあります。例えば痛みや脱力感、ふらつき、イライラ感、悲しい気持ち、手足の冷え、疲労感などです。
また整体は免疫力向上に効果があると考えられますが、この事もガンとの闘いをサポートすることにつながります。
免疫をあげるには血流促進や体温上昇、自律神経のバランスの改善などがポイントになりますが、整体施術で体の筋肉をリラックスさせるとそれらの効果が期待できます。
がんの初期は免疫力が低下しているとガン細胞が増殖します。そのまま増えていくと免疫力自体が無効化されることもあります。
ですから少しでも免疫力をあげることが重要です。整体には直接的な効能はありませんが、このように間接的な働きは期待できます。