整体資格で学べること・身につくこと

「ストレス社会」と呼ばれる現代において、かなりの数の人が日常的な疲れや体の不調を感じています。肩こりや腰痛はもちろん、便秘、冷えなどの諸症状、また肌荒れやむくみなど見た目にも良くない症状を抱え込んでいる人は少なくないでしょう。

そういった症状全てを即座に治せるわけではないですが、整体資格を取得すると慢性的な体の不調を改善することができます。というのも多くの体の不調は病気だけでなく体のゆがみに起因するからです。

整体資格に国家資格はありませんが、民間資格なら様々なものがラインナップされています。そこでこの記事では、整体資格を持っているとどんなメリットがあるかを説明し、おすすめの資格や資格講座などをご紹介したいと思います。

それではまず整体資格を取得するとどのようなメリットがあるのか説明していきましょう。少なくとも3つのメリットがあります。

整体の基本をまんべんなく学べる

整体と一口に言っても、似たような施術はいろいろとあります。

日本の「整体」は大正時代に生まれたと言われることがありますが、江戸時代にはすでに按摩あんまをやっていた人がいます。

整体の基本的な流れと施術方針

按摩と整体とは同じものではありませんが、手技によって体の状態を改善するという点では共通しているものでした。

近年ではアメリカ発祥のカイロプラクティックという手技も有名になっています。またオステオパシーなどの施術もよく耳にします。

このように整体には似たような施術が色々とあるため、整体に関する知識は今一つはっきりしない所があり、混同されることもしばしばでしょう。

しかし整体資格を取得すると、本来の整体の基本からプロの実践知識まで体系的に学ぶことができます。

自宅で実践できる整体が身につく

整体資格を取得すると将来的に整体院を開業することも可能です。しかし仕事にするわけでなくても整体資格は役立ちます。

体の仕組みについてしっかり学び、症状に応じた整体の方法をマスターすることで、自分自身や家族、自宅に来る友人などのケアを行えるようにもなります。

受験生にしてあげられる疲労解消整体術

自宅で基本的なケアを行うことで整体院に通う時間や費用の節約にもなりますし、なによりも自分自身の健康への意識も強くなって、健康的な毎日を送りやすくなるでしょう。

人体や骨格の知識が身につく

整体資格や資格講座で学ぶのは、ただやみくもに体をさすったりなでたりすることではありません。脳や神経系、骨格などの働き、血液の構成や関節の構成など体の仕組みについていろいろな知識を習得することができます。

整体の種類と効果【比較】

そのような知識をそのまま整体施術のために活かすことはできますが、それだけでなく体の仕組みが分かると食生活や睡眠、運動などその他の健康にかかわる要素についてもより理解しやすくなるはずです。

つまり整体資格を取得することは体の健康全般に寄与する一つのきっかけになると言えるでしょう。

整体資格ではできないこと

整体資格を取得すると、様々なメリットがあることが分かりました。しかし整体資格だけを有していてもできないことはいくつかあります。以下のようなポイントを押さえておきましょう。

整骨院や鍼灸院は開業できない

整骨院(接骨院)と整体院は同じではありません。整骨院というのは「柔道整復師」という国家資格を有する施術者が働く場所で(医師も行える)、基本的に骨折や脱臼などの急性期の症状に対応します。整体資格だけで整骨院を開業することはできません

また鍼灸院も開業できません。開業するには「はり師」や「きゆう師」などの国家資格を取得する必要があります(医師も行える)。

整体に必要な道具・資格・適性について

他にも「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格がなければ、マッサージを業とすることはできません(医師も行える)。

マッサージについては規定があいまいなため、実質的なマッサージの施術を行うことはできますが、おおっぴらに行うことはできません。

他者に施術するほどの免許ではない

整体資格を有していれば将来的に開業を目指す大きな弾みになります。とはいえ整体資格を有した後にいきなり開業するのは難しいでしょう。

確かに有資格者は整体に関する知識や整体の施術方法などを習得しているとはいえ、それをいきなり実践にうつすのには経験不足でしょう。

整体は他人にやると違法な場合もあるかも

ですから基本的には自分や家族や友人など身近な人を対象に資格を活かすことになるのが一般的です。とはいえ先述のように「将来的に開業を目指す」ことは可能です。

例えばまずは整体関連の仕事についてスキルを伸ばしたり、整体資格に加えて柔道整復師やあん摩指圧マッサージ師などの資格にも挑戦するなどしてさらに高みを目指せば、いずれ整体院や整骨院などを開業して他者に施術するのも現実的な話になってきます。

資格講座・認定試験の紹介

それではここからは具体的なおすすめできる整体資格や資格講座を紹介していきたいと思います。紹介するのは整体関連資格が2つ、そして資格試験に対応した通信講座が2つです。どれも初心者に対応しているものなので、整体の知識やスキルが現時点でほとんどないという場合にも有効です。

まずは「SARAスクールジャパン」が提供している「整体基本・プラチナコース」のご紹介です。SARAは女性を対象にした通信教育で定評がある会社ですが、提供されている数々の講座の一つが整体コースです。

整体基本コース&プラチナコース

整体と聞くと力強い男性が施術するイメージが強いですが、実は女性であっても整体師になることは可能です。

主に女性向けの通信講座を展開しているSARAの講座なら、女性でも気軽に整体について学びやすいでしょう。他にもこの通信講座には以下のような特徴があります。

  • 平均6か月、最短で2か月で受講可能
  • 完全在宅受講
  • 受講終了時に2つの整体関連資格が取得可能(後述する2つの資格に対応)
  • 教材が完全オリジナル
  • プロのインストラクターによる個別質問可能

仕事や家事で毎日忙しくしているという女性でも、ちょっとした時間の合間に学習できるので便利です。どこか特定のスクールに通う必要がないのが、通信講座の魅力です。なお本講座は以下の2つのコースに別れています。

1.基本コース
受講料は税込59,800円です。5回の添削などを経た後に、受講終了後資格試験の合格することで有資格者になれます。
2.プラチナコース
受講料は税込79,800円です。受講終了時に卒業課題を提出すると、試験免除で有資格者になることができます。試験を回避したい場合はこちらが便利です。

どちらのコースも教材やカリキュラムは共通しています。なお詳しいカリキュラム内容などについては以下の公式サイトからチェックしてみてください。

整体基本・プラチナコース公式サイト

W資格取得講座の整体資格

別のおすすめ講座は「諒設計アーキテクトラーニング」が主催している「整体セラピストW資格取得講座」です。

Wという言葉からも分かるように、この講座の受講者は2つの整体関連資格を取得できます(取得資格は後述する2資格)。

整体セラピストW資格取得講座

本講座には以下のような魅力的なポイントがあります。

  • 1日30分の学習でOK(約6か月で資格取得可能です。もっとハイペースに学習すると最短1,2か月も可)
  • 完全個別指導(受講生1人1人に専門スタッフ)
  • 入学金無料、教材費込みの価格設定
  • 完全初心者対応

本講座では、分からない事は何度でも質疑応答サービスを使って確認しながらカリキュラムを進めていけます。ですから途中で分からなくなって投げ出したくなることはありません

なお本講座は通常講座とスペシャル講座との2つのタイプに別れています。

1.通常講座
受講料税込59,800円。受講終了後に生徒は自分で資格試験を受験します。合格すると晴れて有資格者になれます。
2.スペシャル講座
受講料税込79,800円。受講終了時に試験免除で有資格者になれるコースです(卒業課題を提出する)。

自分の都合に合わせてどちらの講座にするか決定すると良いでしょう。なおより詳しい情報は下記の公式サイトから確認なさってください。

整体セラピストW資格取得講座公式サイト

整体セラピスト認定試験

前述の2つの講座が対応している整体資格の一つが「整体セラピスト認定試験」です。

この試験は「日本メディカル心理セラピー協会」という、心理や癒し、美容に関連した様々な認定試験を主催している団体の民間資格です。

整体セラピスト認定試験

この資格を取得すると以下のような点について知識を有していることが証明されます。

  • 整体の歴史
  • 体表構造
  • 神経系や骨格系のつくりや働き
  • 脳のつくりと働き
  • 人体の構成
  • 血流や血液の構成
  • 開業方法

有資格者になることで、身近な人はもちろんいずれは整体院を開業するための知識を認定されるのでおすすめです。

資格を取得するには、前述の2つの資格講座の上位コースを選択するか、試験に合格する必要があります。試験の詳細は以下の通りです。

受験資格 特になし
受験料 10,000円(消費税込み)
受験申請 インターネットからの申込み
受験方法 在宅受験
合格基準 70%以上の評価

試験は2か月に1回開催されているので、何度でも挑戦のチャンスがあります。在宅受験なので忙しい人でも自宅で気軽にチャレンジできるのが良い点です。なお試験日程については以下の公式サイトからチェックしてみてください。

整体セラピスト認定試験公式サイト

ゆがみ矯正インストラクター認定試験

別のおすすめ資格は「ゆがみ矯正インストラクター認定試験」です。

ゆがみ矯正インストラクター認定試験

「日本インストラクター技術協会」が主催するこの資格を取得すると、各種整体テクニックを有するインストラクターとして活躍できます。有資格者は以下のような分野の知識を有していることが認定されます。

  • 施術用の器具の種類や使用方法
  • 筋肉、仙腸関節、腰椎伸展、神経学検査法などのノウハウやテクニック
  • 整体と美容の関連性
  • 年代別の整体テクニック

有資格者はインストラクターとして、取得後自宅やカルチャースクールで講師活動を行うことも可能ですし、ジムトレーナーなどとして活躍しても良いでしょう。もちろん家族や友人のために施術ケアをしてあげるのにも役立ちます。

資格取得方法は、前述の2つの資格講座の上位コースを受講するか、試験に合格するかのどちらかです。試験の概要は以下の通りです。

受験資格 特になし
受験料 10,000円(消費税込み)
受験申請 インターネットからの申込み
受験方法 在宅受験
合格基準 70%以上の評価

整体セラピスト認定試験と同様なので、こちらも多忙な人に向いた試験と言えます。試験は隔月に開催されていますが、試験カレンダーは公式サイトから確認できます。興味がある人は以下のサイトにアクセスしてみてください。

ゆがみ矯正インストラクター認定試験公式サイト

資格保持者の体験談・口コミ

資格を持っていたから自分で改善できた

これは整体資格を取得してからの話なのですが、しばらくは資格を取得しても賞状を飾っておくだけで特に生活になにか特別変化があったわけではありませんでした。

特別、仕事にも影響がるわけでもなく、資格を取ったんだという自己満足感は大きかったのを覚えています。資格が役に立ち始めたのは、家事と仕事が忙しくなり始めた年末でした。

ぎっくり腰に何度かなっていたため、日常で気をつけていたのに加えて、整体資格を持っていて、学んだ知識も生かして日常の中で十分な対策が取れました。

体がだるおもな時は、どこをほぐしたらいいか見当がついて、マッサージや対処もすぐにできました。何より家事をしながらストレッチしたり、体を伸ばしたり、寝る前の布団の中でもできる柔軟や姿勢矯正を駆使して、無理なくセルフ矯正ができました。

今まではインスタやアメブロの記事を適当に参考にしていたのですが、資格取得で学んだ原理や体の内部の構造から、だいたいどこを伸ばせばよいか、自分で判断できるようになりました。

誰かが適当に言ってたことをそのままやるのではなく、自分の体の状態に合わせて工夫できるようになったのが嬉しかったです。

家族に伝えて健康管理できた

整体資格を取得してから、子どもや夫の体の疲れの要因を客観的に見れるようになりました。今までは食事や睡眠のみを工夫していましたが、お風呂でのストレッチ、入浴後のストレッチ、柔軟体操などを定期的にさせるようにし、時にはコリの部分をマッサージでほぐしてあげています。

専業主婦なので時間と体力はわりと余裕があり、土日のフリータイムなどに家族の健康管理として試しています。

また、整体に必要だということで、美容系のグッズやマッサージ専用のグッズも飼わせてもらえるようになったので、お互いにWIN-WINという感じで、美容にもダイエットにも楽しく打ち込めています。

コジマなどに売っている美容グッズはちょっと高いのですが、整体にも使えて美容にもなるということでだいたい3万円から5万円くらいするものも買ってもらえました。

バイブレーションや、一定のコースが設定できるもので、家族で足裏マッサージに使ったり、腰に当てて腰痛予防に使ったり工夫してみんなで使えています。子どもはゲームをしながらマッサージ器具を使うので、意識も高まって良い感じです。